遠藤哲哉、DDTプロレスリング所属。プロレスラーとして活躍するかたわら、スポーツインストラクターとしてトレーニングやボディメンテナンスの指導にも取り組んでいる。そこで、長年腰痛持ちである記者が、遠藤選手にご指導賜った。「どこを鍛えるのが良いのか?」「どんな運動が適しているのか?」手軽で簡単なストレッチ方法をレクチャーしていただいた。
長年、腰痛に悩まされている私。一昨年の12月に腰部脊柱間狭窄症を患って歩行困難になりました。飲み薬とストレッチを継続して、2、3か月でようやく普通に歩けるようになって、痛みも落ち着いていたものの、冬の季節に入って寒くなると腰痛が発症。その悩みを遠藤コーチに打ち明けました…
どうしてこのような症状がでてしまうのでしょうか?
コリの原因は、筋肉が固くなっている場合が多いんですよ!
遠藤コーチ曰く「腰痛の原因はいろいろあります。症状によっては医師の診断を仰いだ方がいい場合もあることを前提として、よくあるコリの原因は、筋肉が固くなっている場合が多いですね」
体の裏側に姿勢を安定させる筋肉が多くついている。脊柱起立筋という背骨の横に付いている筋肉とか、お尻の筋肉、太ももの裏側の筋肉。お腹の奥の方にある腹横筋や多裂筋という筋肉も姿勢を保持するための筋肉。その辺の筋肉が弱くなることも原因の一つだそう。
また長時間デスクワークで、同じ姿勢で作業を続けると筋肉が固くなり骨盤のゆがみや重心のずれによって腰に負担がかかりやすくなる。肩こりも同様な原因が考えられるとのこと。
実際のところ、私を含め40代50代の中年世代は身体の悩みや体力の衰えを実感しながらもメンテナンスに無頓着な人も多いと思います(汗)。
では、体のどの部分を鍛えるのがいいのでしょうか?
姿勢を正すのが一番です。
遠藤コーチ「正しい姿勢を保つためには脚の筋肉を鍛えるのが良いでしょう!」
実際、上半身の方が見栄えがいいので、脚の筋肉よりも、上半身の筋肉を鍛えがちになります。
特に大胸筋などの筋肉ばかり鍛えてしまうと、前側の筋肉が強くなって肩が前に出てしまいます。巻き肩という状態になる。そうなると背中も丸まってしまい、背中の筋肉に無駄な緊張がかかりっぱなしになってしまうんですよ。
そうならないように、背中側の筋肉もしっかり鍛えてあげることが大事ですね。
要は、バランスよく全身鍛えてあげるのが大事ですね。
自宅で簡単にできるトレーニングを教えてください。
僕がおすすめするトレーニングは、スクワットです。
一番ベーシックな運動は、スクワット。基本的なやり方は…
①まず、足幅は肩幅くらい。つま先はちょっとだけ外側向きます。
②腰を後ろに出します。骨盤を前傾させながら少しお尻を後ろに出します。
③背筋は反らずにまっすぐ。
④手は前に置くか、頭に置くか、腰に置くか、自分のバランスがとりやすいところに保つ。
⑤この状態で、膝はつま先と同じ方向、股関節をしっかり意識しながら腰を落とす。
⑥太ももが地面と水平くらいになったら、逆再生で戻していきます。戻した時の膝が伸びきると、負荷(体重)が全部骨に乗ってしまい、筋肉に乗らなくなるので、ちょっと曲げた状態をキープ。しっかり股関節をくっつけたまま戻します。
これを10回、3セット繰り返す。
このスクワットが根本的な腰痛の治療というわけではありませんが、改善につながる可能性があります。ストレッチの効果は、筋力低下や柔軟性の低下による腰痛の改善につながるのでお勧めです。
とはいえ、このスクワットだけを日々継続してやればいいというわけではありません。
残念ながらスクワットだけではそのすべての原因を取り除けない。
他には、太ももの裏にフォーカスしたトレーニングや、お尻にフォーカスしたトレーニングなど、すべて組み合わせたうえで体の筋力バランスを整えてあげるのが大事。
その中でもこのスクワットはやったほうがいい効果的なトレーニング。しかし、スクワットの動作で腰痛がひどくなる人は、無理をしてはいけません。
違う原因の可能性もあるので、運動してもいいのか、悪いのか、きちんと医療機関で診てもらってから判断することが大切です!
さっそく今日からスクワットをやってみましょう!
もっと他の運動方法やストレッチを具体的に教えてほしい、とか、自分に合ったストレッチや肉体改善方法を知りたい、などのご要望があれば、ぜひ遠藤選手のパーソナルを受けてみてください。
僕が直接ご指導します!
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取材/大楽 聡詞 文.編集/黒澤 浩美
写真提供/DDTプロレスリング