今年3月「Judgement2022〜DDT旗揚げ25周年記念大会〜」で竹下幸之介に勝利し約1年ぶりにKO-D無差別級王座戴冠。だがCyberFight Fesで脳震盪を起こしKING OF DDTトーナメントを欠場、タイトルを返上した。復帰後、KO-D無差別級王者の樋口和貞に挑戦するも敗戦。1年の最後を締め括るD王GP2022開幕直前、約8ヶ月ぶり遠藤に話を聞いた。
――前回の取材がDDT旗揚げ25周年記念の3.20両国国技館大会前。遠藤選手はメインイベントで当時KO-D無差別級王者の竹下幸之介選手に挑戦しました。
遠藤:両国のメインイベントで戦うのは2度目。不思議と緊張はなかったですね。両国に限りませんが、タイトルマッチは緊張しないんです。逆に地方の第一試合の方が緊張します。ビッグマッチは気持ちが高まって感覚が麻痺しているのかもしれません(苦笑)。
――3.20両国大会は46分30秒、遠藤選手のレスラー人生においても激戦だったと思います。南海キャンディーズの山里亮太さんのオープニングセレモニーやLiLiCoさんの引退試合等、世間から注目される中でのタイトル戦でしたね。
遠藤:竹下に勝利しリング上で嬉しい気持ちではありましたが、控室に戻りDDTの全選手の姿を見て一気に込み上げてきました。
――控室で全選手を前にした時のホッとした笑顔が忘れられません。
遠藤:僕の中では今年1.3後楽園でKO-D無差別級王者・竹下幸之介に挑戦表明してからの物語ではないんです。2012年4月のデビュー前から竹下とは(竹下選手は同年8月デビュー)面識もあるし比べられてきた。「やっと竹下の上に立てた」という気持ち。だから10年分の喜びが溢れてきました。
――そして6月CyberFight Fesでプロレスリング・ノアの中嶋勝彦選手の張り手を受けて脳震盪を起こしました。日頃手を合わせていない他団体の選手と戦い、間合いやタイミングが掴めない中で起きたアクシデントだと僕は認識しています。
遠藤:まずはお客さんに心配を掛けてしまったのが1番苦しかった。プロレスをやっていれば「怪我」は付いて回る問題。ただCyberFight Fesという大きな舞台で脳震盪を起こしてしまったのはKO-D無差別級王者として良くなかった。プロレスラーとして白黒ハッキリしたので、あの時の結果は受け入れています。
その後、8月大田区でKO-D無差別級王者 樋口和貞と戦い敗れたことで気持ちを切り替え、次の目標に向かっています。