ひと昔前まで格闘技ジムは、真剣にプロを養成するためのものだった。だが時代が変わりダイエットやフィットネス等、一般の人でも手軽に取り組めるようになった。長谷川秀樹さんが代表を務める「ねわざワールド品川」では、150人以上の会員が在籍し、毎回多くの人が集う。これまで数々のアマチュア格闘技の大会で優勝した彼は「サークル活動のように、格闘技を楽しんで欲しい」と優しく語りだした。
――長谷川さんが格闘技に目覚めた、きっかけから教えてください。
長谷川:格闘技ではないのですが、小学校3年生の時、2代目タイガーマスク・三沢光晴さんを観て、プロレスに興味を持ちました。
デビュー戦でメキシコのラ・フェイラと対戦した試合ですね(笑)。
格闘技を始めたのは高校生の時、柔道部に入部しました。
――その頃から大会に出場されていましたか?
長谷川:柔道の寝技は得意でしたが、投げ技が苦手でした。柔道は投げ技が出来ないと勝てないので、勝率は2割くらいでしたね。
大学時代は、一切格闘技をしていません。ただ4年生の時に、高田延彦 vs ヒクソングレイシーのPRIDE1を観戦し、改めて格闘技に目覚めました。
――プロレスファンとして、この試合をどう観ましたか?
長谷川:東京ドームで高田さんを応援していましたが、あっさり敗れてしまい、ヒクソン先生の凄さが強く印象に残っています。
それで総合格闘技を習い始めるのですが、当時は格闘技ジム自体が多くありません。それもプロ志望の方をメインとした、初心者からすると恐ろしい場所でした(笑)。
ジムに入会するかしないか悩んでいた時、エンセン井上 vs フランク・シャムロックを観戦、感動し「和術慧舟會・東京本部道場」に入門しました。
和術慧舟會が総合格闘技のジムだったため、あの頃はアマチュアMMAの試合に出場していましたね。
――総合だと、長谷川さんが得意とする「寝技」のみの試合ではないですよね?
長谷川:寝技・投げ技・打撃とありました。大きなMMAの大会でベスト4までは進みますが、打撃が苦手なため優勝することはできませんでしたね(笑)。