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大阪桐蔭高時代には甲子園を沸かせ、ドラフトでは4球団が競合するなど鳴り物入りで中日に入団した根尾昂。
スター候補として注目を浴び続けてきたが、話題となっていたのは主にコンバートについてだった。
当初は遊撃手から始まったが、与田剛監督は外野手でも起用した。そして22年に立浪和義監督が就任すると、遊撃への再コンバートを経て投手に移り現在に至る。
そして時は過ぎ、いつしかプロ7年目を迎えた。背番号を「7」から「30」に変更し、心機一転飛躍を図っている。
現在は二軍でキャンプを過ごしているが、18日には大島洋平や高橋周平など打者4人に20球を投げ、被安打1・四死球0という内容を見せた。
井上一樹新監督は根尾をリリーフで起用する構想を描いており、まずは一軍定着を目指している。
そんな根尾を昨季まで戦った首脳陣はどう見ていたのか。三年間中日で二軍監督やコーチを務めた片岡篤史氏は、自身のYouTubeチャンネルでゲスト出演した高木豊氏から質問を受けた。
「(根尾)本人も焦っている感はあると思いますよ」と心境を慮る片岡氏に高木氏は、監督が変わってコンバートが続けて起きたことを踏まえて「お互い責任をなすりつけてるんじゃない?」と切り込んだ。
片岡氏はそれを否定した上で、「内野ではキツいので外野手になる。でもタイプ的に岡林(勇希)が1学年下にいるわけですから」と最多安打も獲得したリードオフマンと比較。
高木氏はさらに片岡氏が実際に見た印象などについて問うと、
「内野をやって外野に行ったわけですから、ショートスローなどキツかったと思いますね」と見解を述べた。
また、「バンテリンドームでどういうタイプになるか考えたら打率3割でホームランは5本から8本ほどだと思う」と打者についても言及。
8月4日の広島戦(マツダ)で先発した時の例を出し、「失点した裏に右中間に二塁打を打ったんですよ。それだけ見た方は野手のがと言われるかもしれないですが、それを引きずってはいけないと思う」と続けた。
片岡氏も投手としてはファンが先発で期待していることを察した上で、「あのタイプであれば中継ぎの1イニングを全力で行った方がいいのではないか」と指揮官と同じ考えであることを明かした。
今季、根尾は果たしてどのくらいマウンドに上がるのか。ドラゴンズファンは一軍で活躍する姿を待ち侘びている。
記事/まるスポ編集部