高橋慶彦氏 ”投高打低”の現状に私見 藤本博史氏も頷いた”技術”の必要性

昨今”投高打低”が叫ばれている野球界。プロ野球OBの多くが自身のYouTubeチャンネルでその原因についての見解を述べている。

実際、昨季の3割打者はセ・リーグがオースティン(DeNA)とサンタナ(ヤクルト)、パ・リーグは近藤健介(ソフトバンク)の計3人。日本人選手に至っては近藤のみだった。

本塁打も30本を超えたのがセが村上宗隆(ヤクルト:33本)、パも山川穂高(ソフトバンク:34本)と1人ずつという結果に。

かつて広島などで活躍した高橋慶彦氏のYouTubeチャンネル「よしひこチャンネル」では、前ソフトバンク監督の藤本博史氏と池田親興氏を交えた3人で対談が行われ、今の打者における現状などが話題となった。

現代の野球と3人が現役だった当時と何が違うかを語った際に高橋氏は「今は機械的になっているけど、技術向上ができていない」とし、

「自分の体やバットをどう使えばうまくいくのかが付いていっていないと思うよ」と感じていることを語った。

池田氏が「そこを今は(技術ではなく)筋力に置き換わっている」とし、藤本氏も同意する。

特に一昨年までユニフォームを着ていた立場から藤本氏は、「昔はウエイトはやらなかったですが、今は100人いたら98人ウエイトしていますよ」と補足した。

高橋氏や藤本氏が技術を教わった2人として挙げたのが、名打撃コーチとして多くの強打者を育ててきた山内一弘氏と中西太氏。2人の名伯楽の教訓を受け、選手・指導者として長くユニフォームを着た。

山内氏や中西氏から教わったのは”バットをどう使うか”であり、藤本氏は

「山内さんからはバットの重さを感じること、中西さんからは『フリーバッティングでは声をかけるな。ティーバッティング教えろ』と聞いておけばよかったんです」と例を挙げた。

池田氏はデータ活用が12球団でもとりわけ進んでいると言われるソフトバンクを取材している立場から、「今の選手たちは数値化されていないことを聞くのが難しい時代になっているのではないか」とも問いかけた。

そこで、高橋氏はそのデメリットとも言える側面を技術の重要性と共に私見を語った。

「ボールがこのくらい曲がるんですよとなった場合、俺たちは”技術”があるから、バットのヘッドを遅らせたら詰まらないようにできるけども、今は”振る”ことしか覚えてないから、詰まってしまうんだよ」

日本の野球でもデータ活用の普及や新たな理論などが出てきて進歩が見える一方で、表面化している投高打低。

3割打者や40本塁打を打つ選手が何人出るのかも、今季のプロ野球において注目されるポイントになる。

記事/まるスポ編集部

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