【DDT】愛犬ハクが見守る中、男色ディーノが彰人から王座を奪取!~新人ライター♯ミライの観戦レポ⑦~

10月20日、東京・後楽園ホールでDDTプロレスは「God Bless DDT 2024」を開催。DDT EXTREME選手権試合「<王者>彰人 vs 男色ディーノ<挑戦者>」が、nobodyknows+ルールで行われた。

nobodyknows+ルールとは「1カウントフォール」や「英語禁止」など9つの勝利条件・禁止行為が用意され、試合前にその中からレフェリーが選んだ1つを採用。その勝利条件をクリアした選手が勝者、または禁止行為をした選手が敗者となる。なお、採用された勝利条件・禁止行為は、選手本人や観客を含めレフェリー以外の誰にも明かされない。

試合数日前の調印式で彰人は、9つの勝利条件・禁止行為はすべて自分が決めるとしたが、男色ディーノの強い希望で「リングで愛犬ハクにお手をさせたら勝ち」という1つだけ男色ディーノ側に有利な勝利条件が採用された。

実はこのルールは、男色ディーノが同王者で彰人が挑戦した2014年9月28日の後楽園大会で、男色ディーノが指定したルールと同じ。その時、彰人が勝ち王座に就いた。

試合は、”ゲイレスラー”男色ディーノが入場から会場を沸かせる。通常は挙手をした男性のお客さんにキスをするが、この日は愛犬ハクを抱え登場。「可愛い男色ディーノとハクに至近距離で愛想を振りまかれたい方は挙手をお願いします」とアナウンスが流れ、あらゆる所から「可愛い~!」の声と手があがった。

レフェリーが9つの勝利条件・禁止行為から1つ選ぶと試合開始。両者、技をかけ合いながらも選択された条件を探っていく。

途中、彰人が男色ディーノに場外へ落とされるが、禁止行為の1つに「場外カウント3」があるため、慌ててリングに戻る。また、男色ディーノが愛犬ハクにおやつをあげてお手に成功。だが、どれも選ばれた条件と一致せず、なかなか決着がつかない。

すると、彰人が外道クラッチで男色ディーノから3カウントを奪取。勝利条件の「3カウント後告白」を成し遂げるため、男色ディーノへ10年越しの気持ち(告白)をリング上で語ると、試合終了のゴング!

彰人が勝利かと思われたが、なんと勝ったのは男色ディーノだった。

試合前レフェリーが選んだのは「英語禁止」。彰人の告白に”DDT”という英語が含まれていたのだ。

彰人はバックステージで「もう僕の腰にはベルトがないです。EXTREME王座は僕にとってDDTで1番大事なベルトなんでまた奪い返そうと思います。男色ディーノに獲られたことで僕の中で物語が始まる気がします。」と悔しさを滲ませた。

一方男色ディーノは「正直、ハクのお手が成功した瞬間に勝ちを確認して、 その後はどうでもよくなって気づいたらベルトがあった。人生諦めてもなんとかなることあるんだな。諦めない方が可能性は上がるけど諦めてもひょっとしたら、生きてる限り何かがあるんだなと思い直しました。」と喜びを口にした。

愛犬ハクが見守る中、DDT EXTREME王座のベルトを勝ち取った男色ディーノ。そして、nobodyknows+ルールという一見変わったルールと、最後の最後まで分からない試合展開に観客は引き込まれ、時に会場は笑いにつつまれた。

これこそ、DDTというブランド。この日、思う存分試合を楽しめたのは私だけではないはずだ。

<インフォメーション>
11月4日東京・ひがしんアリーナで「株式会社ジーニスト presents すみだドラマティック・ドリーム!~全席無料プロレス大会~」が開催。詳細はDDTプロレスリング公式サイトをご覧ください。なお試合は動画配信サービスWRESTLE UNIVERSEでお楽しみください。

文/♯ミライ
写真提供/DDTプロレスリング

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

Share me!
  • URLをコピーしました!
目次